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桔梗(ききょう)は、高橋留美子原作の漫画作品『犬夜叉』に登場する人物(声優:日高のり子)。

人物 編集

弓矢の名手で破魔矢で敵を浄化する。作中の戦国時代にある村で巫女を務めていた。の姉。かごめの前世。犬夜叉を、封印した巫女でもある。

普段は長い髪を元結で束ねており、巫女として振舞っている。 かごめとは容姿が似ているが、犬夜叉によると「桔梗の方が賢そうで美人」とのこと。また、大型の弓を好んで使う。魂は既にかごめに転生していて一部しか戻らなかったため、魂は常に不足がちで常に死魂を補充しなければならない。

巫女としてのしがらみから解放された後は、生前は抑えていた感情を露にするようになり、特に自らの過去の因縁に関わる犬夜叉や奈落、そして犬夜叉の心を占めるかごめに対しては激しい感情と憎悪をぶつけることもある。寡黙だが、かごめと同じく喜怒哀楽の激しい性格。一方で蘇生後も、弱者を救い多くの人から慕われている。犬夜叉や奈落が関わらない部分では、生前と変わらない慈愛に満ちた心優しい女性である。

生前 編集

かつて、妹の楓と共に歩き巫女という修行の一環で、諸国を旅してまわっていた。その際に、同じく途中まで一緒だった同じく歩き巫女だった黒巫女の椿に、ある種の呪いを受ける。

その後、村に帰った際、妖怪退治屋の里の退治屋から汚れた四魂の玉を清める依頼を受け、四魂の玉を清め妖怪たちから守る任に就く。

その頃村に寄り付くようになった犬夜叉と出会い、最初はあしらっていた。百足上臈に襲われかけた楓を犬夜叉が助けたことをきっかけに意識するようになり、やがて恋仲に発展するが、皮肉にも巫女としての霊力が以前より低下していくことになる。

そして自分に片想いをしており、洞窟で看病していた野盗鬼蜘蛛が生み出した奈落が差し向けた妖怪たちが、村に接近していることすら察知することが出来なくなる。犬夜叉と協力し、辛うじて撃退には成功するものの、その戦いの最中楓が右目を失明してしまう[1]

そのことに責任を感じた桔梗は、自分が四魂の玉を守る巫女としての力に限界を感じたこと、四魂の玉をこの世から消し去ること、そして犬夜叉と添い遂げることを決意するが、その後、奈落の策略に嵌められ、致命傷を負わされてしまう[2]。そして、同様に奈落に欺かれ、玉を盗もうとした犬夜叉を封印したが、それでも完全には犬夜叉を憎みきれなかった。既に深手の傷を負っていたが、生き延びることを望まず、命が尽きる前に四魂の玉と一緒に自分を火葬するように楓に頼み、玉と共にこの世を去った。

蘇生後 編集

桔梗は再び生まれ変わることを望んではいなかったが、その魂は500年の時を経て四魂の玉と共に日暮かごめとして転生した。戦国時代では彼女の死から約50年後、生まれ変わりである日暮かごめが、体内に四魂の玉を宿したままやってきた。その後、鬼女裏陶が彼女の墓から盗んだ骨と墓土でできた紛い物の身体に、かごめの魂が入ったことで現世に復活するも、自分を無理矢理この世に呼び戻した裏陶を怒りのまま滅した。

彼女は犬夜叉を恨んだまま死んだため、楓の制止も聞かずに彼を殺そうとしたが、かごめに魂を奪い還され、崖から落下。骨と墓土でできた体は壊れることはなく、近くの村で巫女として暮らす。姉のように慕う小夜や子供や村人からも慕われていた。ある日、僧侶・晴海が彼女が人間ではないことを見破る。そしてその夜、死魂を集めている所を晴海と小夜に見つかる。晴海は法力で救おうとしたが、失敗し殺されてしまう。その現場を小夜に見られていたことに気付くと、村を去った。

晴海の弟子はその現場を目撃した後、川を流れているところを犬夜叉一行に助けられる。犬夜叉は、晴海の弟子の話を聞くなり桔梗を探しに出かける。 桔梗は結界を張っていたが、同じ魂を持っているため、結界を通過してきたかごめの動きを封じ、動けなくした。そこへ犬夜叉を来させ、わざとかごめの目の前で彼と口づけをする。そして犬夜叉の意識を奪い、一緒に地獄に行こうとするが、かごめに邪魔され失敗。死魂虫に乗って去る。その後楓の家に寄り、鬼蜘蛛が奈落となったいきさつを聞く。その後、桔梗は己の本懐を遂げるために、わざと奈落に四魂の玉を渡した。

白霊山では睡骨の死を見届け、白心上人を諭し成仏させる。そして体を作り直し鬼蜘蛛の心を捨てた奈落と対峙するが、彼の攻撃を受け、瘴気の満ち溢れる川に突き落とされ、体を瘴気に蝕まれる。その間は肉体を眠らせ、聖さま(ひじりさま)として魂だけで戦っていた。そして式神・胡蝶と飛鳥の導きでやってきたかごめに体から瘴気を浄化してもらい復活する。犬夜叉一行があの世とこの世の境に向かう前には、犬夜叉に鬼蜘蛛の洞窟の土を塗った矢を託し、それをかごめに渡させた。

しかし、奈落の怨念が強く再び瘴気の傷が開いてきたため、翠子の魂と同化する。その際に犬夜叉に四魂の玉ごと奈落を浄化させる計画を告げた後、自ら同行を申し出た琥珀と共に行動している。その際に琥珀のかけらを一点の汚れもなく浄化、玉の完成と共に奈落を消滅する準備をしていた。

その後魍魎丸を吸収した奈落との戦いの後、弥勒が吸い込んだ瘴気を自分の身体に取り込んだことでかごめが一度浄化した瘴気がまた体を蝕み始めた。さらに奈落が張り巡らした蜘蛛の糸に汚され、連動して琥珀のかけらの汚れを防ぐために式神をつけて琥珀を離れた場所に隠した。後に犬夜叉たちと再会し、桔梗を浄化するべく霊山・梓山に弓を取りに行ったかごめ達を待っていたが、奈落に捕まる。そのことで容体はますます悪化、琥珀の行方を完全に見失ったばかりか、浄化の力をも失っていた(※この時琥珀は夢幻の白夜に追い詰められていたが、殺生丸に助けられた)。かごめの矢で霊力を取り戻し、奈落が桔梗の中に隠した四魂の玉を奈落にぶつけて浄化を試みたが、邪気が入り込み失敗。琥珀と梓山の弓をかごめに託し、犬夜叉に看取られながら再び死を迎える。最期は「普通の女になれた」と笑顔を浮かべ、犬夜叉と口付けを交わしながら消滅、その魂は天に召されていった。アニメでは成仏する前に意識だけが楓のもとへ行き、今まで辛い思いをさせてしまったことを謝って別れを告げた。

彼女は四魂の玉に琥珀の持つ四魂のかけらを浄化するための光を残していたが、曲霊との戦いで琥珀のかけらに移り、かけらが奪われる瞬間光は彼の体に残り、彼の命を救った。享年18。作者は東村アキコとの対談で、桔梗を「いずれ死ななきゃいけないキャラ」と語っている[3]

他者との交わり 編集

犬夜叉
蘇った後は犬夜叉を道連れにして共に地獄に堕ちようとしていたが、楓より奈落の話を聞くと犬夜叉に対する怨念が消えた。死に際には犬夜叉に見取られて悔いなく成仏した。
アニメのオリジナルストーリーでは、生前に顔にこそ出さなかったが、巫女ではなく普通の女として生きたいという願望があることを打ち明けた。犬夜叉に母・十六夜の形見である紅差しを渡された。
かごめ
自分の生まれ変わり兼恋敵でもある彼女のことを快く思っていない。自分と違い生ある存在として犬夜叉と共に生き、生きていれば自分が癒す筈だった犬夜叉の心を彼女が癒していることへの嫉妬から、スキあらばかごめを殺そうとしていた[4]。その後、彼女の力を試すような言動を取り、アニメでは的を外すかごめに大きな溜息をつくこともあった。次第にかごめの威力や自分よりも心の強さがあることに気づき、最後はかごめに後を託し、死魂虫であいさつをしながら成仏した。
弥勒
奈落との戦いで彼が大量に吸い込んだ瘴気を浄化する。瘴気全てを浄化しきれず、風穴を使うたびに瘴気の傷は広がっていくと通告する。
殺生丸
原作と映画で会ったが、映画で少し話しただけだった。その際「生きる者全てを恨んでる」と話した。
琥珀
初めて対峙した際、すでに奈落の呪縛が解けていることを見抜いていた。翠子の魂と融合した後、彼と行動を共にする。奈落に操られたとはいえ、父と仲間を殺した現実に苦しむ琥珀の心を救うことが出来ない自分に無力さを感じていた。鋼牙のかけらが奈落に捕られたらすぐに琥珀のかけらを使おうとしていたが、弥勒たちの奮闘を観て琥珀を救おうと考えるようになる。上記の通り、奈落を倒すことより琥珀の命を救うことを選んだ。
鋼牙
奈落との戦いによる犠牲者を一人でも減らしたいため、四魂のかけらを渡し、群れに戻るように迫るが、拒否される。名前を知っていたが、犬夜叉から聞いていた様子。

戦闘能力 編集

元々、霊力も高かったので巫女としての戦闘力が高い上に、勘も非常に鋭く人間レベルではトップクラス。生身の人間の女性なのでかごめ同様、肉体は弱く打たれ弱い。

編集

破魔の矢
霊力のこもった矢を相手に飛ばし、滅する技。かすっただけでも相手に致命傷を与え、直撃すれば相手を粉砕するほどの威力を誇る。霊力を自在に調節することも可能。また、妖力を用いる器物である鉄砕牙に当て、妖刀の変化を解くことも可能(一定時間経つと効力がなくなる)。
破魔の霊力
相手の身体に直接、手で触れて霊力を発し相手を滅ぼす技。並みの妖怪なら一撃で倒すことも可能。蘇ったばかりで完全に覚醒していない状態で裏陶を葬り、犬夜叉にもダメージを与えた。
また近距離ならば指先から霊力を飛ばして攻撃することも出来る。かごめを死魂虫で縛り付けている木を粉砕して、かごめを威嚇した。
催眠術
霊力で相手の意思や言動を封じる技。その後は、自らの意のままに操ることも出来る。この技でかごめを動けなくさせたり、犬夜叉の意識を奪い地獄へ道連れにしようとした。
呪い返し(霊力返し)
相手が放った霊力を、そのまま本人に返す技。格下の相手には、自分の霊力を消耗することなく痛手を与えられる。椿が放った呪いの式神や、行脚僧の晴海の法力を跳ね返した。
死魂虫召喚
死魂虫を集め、思い通りに操る。死魂がないと、身体を動かせなくなるので必須の技でもある。具体的に、死者の情報を事前に察知しその魂が天に昇天にする前に、死魂虫に奪って来させる。また、哀れな女の死魂が桔梗には馴染み易い様子である。また、死魂を集めさせるだけでなく桔梗の護衛や、桔梗と心を通わせ見聞きしてきたことを報告させたり、情報収集を行わせるなど、幅広い役目をさせている。
結界
霊力によって人間も妖怪も侵入不可能な絶対的領域を作る。人間の場合、修行者でもかなりの精神力を必要とするが、桔梗の場合は結界を張ったまま眠ることも出来る。通れるのは自分の来世であるかごめだけだが、桔梗が弱っていると他の者も通れる。
邪気払い
あの世からの使いや病魔の類を霊力で払うことにより、病人や怪我人の命を守る。医術の知識とあわせて使用。
浄化
修行を積んだ巫女の本来の霊力をもって、邪なもの、救われないものを天に還す技。また、穢れたものを清浄なものにする。救いを求めるものにはありがたいことこの上ないが、邪悪な妖怪にとっては最大の脅威である。弱みに付け込まれ、奈落に利用されていた白心上人の魂を成仏させた。
封印の矢
どうしても倒せない妖怪に使う。かつては、奈落にはめられ犬夜叉を封印した。矢を放ったものが、復活させたいと願わなければ、永遠に眠り続ける。

逸話 編集

  • 桔梗を演じる際、日高は桔梗が怖い人にならないように気をつけながら演じたとのことである。また、収録に入り桔梗のセリフが来るまでは、バカな話は絶対にしないことを心がけている。
  • 日高がパーソナリティを務める『ノン子とのび太のアニメスクランブル』にて、放送された犬夜叉のラジオドラマシリーズなどでは、日高の暴走に近いアドリブによって、本編のイメージとはかけ離れたギャグキャラになってしまうことも、しばしばある。
  • アメリカ版の『犬夜叉』で、桔梗の声を演じたのは、アメリカ版『らんま1/2』で、天道かすみ役の声優が声を当てたという。

脚注 編集

  1. 戦いの真っ最中に桔梗が犬夜叉に見とれていたことと、桔梗の巫女として霊力が低下したばかりか、霊力の強弱すら調節することができなくなってしまったことが原因であった。
  2. この時、以前ならばすぐに敵を察知できた勘の鋭さも鈍っており、背後から近づいて来た犬夜叉に化けた奈落にすら気づくことが出来なくなるほど、霊力が低下していた。
  3. http://petitcomic.com/brunch/theme101008.html
  4. 犬夜叉とかごめが一緒にいるのを不快に思っていたり、劇場版では現代に追い返している。

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